草野球のバッティングは簡単?

たいていの草野球選手はバッティングが好きだと思います。
私の草野球チームでも守備練習はあまりやりたがらないのにフリーバッティングとなるとみんなやたらとやる気になります(笑)

しかし草野球のバッティングというのは奥深くてなかなか難しいと私は思っています。

まず、いろんな野球のバッティングの解説書や指導書(最近ではインターネットのサイト等)はプロ野球や高校野球レベルの技術指導や硬式球を打つことを前提に話をしていて、そのままで良いの?と私は疑問に感じています。

例えば使っているボールの違いですが、硬式野球をバリバリでやっていた学生あがりの選手が草野球を始めた場合。
長距離打者で有れば有るほどほぼ例外なく2~3ヶ月は内野フライの山を築きます。これは硬式球と軟式球でバットでボールの何処を打てば遠くに飛ぶのかが違うというのと、900g以上の硬式金属バットから800g以下の軟式バットに替えてスイングスピードが速くなりすぎている等の理由が有ります。

それにボールの速度の違い。プロ野球だと140~160km/hの速球ですが草野球では速くて130km/h程度山なりの遅い球だと80km/hなんてことも有ります。これだけ違うものを同じバッティング理論で考えて良いのか?

考察してみるとピッチャープレートからホームまでの18.44mをそれぞれの球速でボールが飛んでかかる時間は

160km/h 約0.415秒
140km/h 約0.474秒
120km/h 約0.553秒
100km/h 約0.664秒
 80km/h 約0.823秒

まぁ、実際はピッチャーがマウンドから踏み出す分距離は近くなるしボールの初速と終速は10km/hくらい差が有るのでおおよその値だと思ってください。

これに打者のスイングの時間がプロで0.2秒切るくらいだから軽いバットを使った草野球の強打者が0.22秒くらいと考えて、打者が打とうと頭で思ってから身体が反応するまでが神経伝達速度から0.08秒とすると、約0.3秒打者が打つと思ってから実際にボールを捉えるまでかかるということになります。

日ハムの大谷投手の160km/hの球だとボールが手から離れてから0.115秒で球筋を見極めないといけないことになります。
それに対し草野球で速いなぁと言われる120km/hの球だと0.253秒と倍以上の時間見極めにかけられるということです。

この差はかなり大きいというより草野球の投手の多くは100~110km/hくらいですから0.3秒以上時間的余裕が有ったりします。

つまり、トレーニングして筋力アップしてスイングの無駄を削りスピードを上げ集中力を高めて人間の反応速度のギリギリで勝負しているプロ野球や高校野球のバッティングと違って・・・

平均すれば110km/h程度の球速を打つ草野球ではドアスイングだろうがゴルフスイングだろうが慣れてしまえばバットの芯でボールを捉えて打ててしまう・・・「あんな打ち方でよく飛ばすな~」なんて教科書は参考にならない打者がゴロゴロいるのも草野球です(笑)

もちろん高校や大学で基礎をしっかり作ってきた打者は軟式に慣れればすぐに強打者ですが、そうでない人でも普通の運動能力が有れば休日の主役に成れるのが草野球のバッティングです。

しかし、いくらバッティングの教科書を読んで理論を理解しても上達しないのも草野球のバッティングです。

このカテゴリでは私が長年草野球をやってきて出会った強打者や自分自身の経験を基に草野球流のバッティングを考えてみたいと思います。

バッティング
スポンサーリンク
草野球ひろば