草野球で使うボールですが普通は軟式球ですよね?
硬式のクラブチームなんかも有るとは思いますが硬式野球でやる場合は硬式球が使えるグランドが限定されるし、メンバーもそれなりの経験者になると思いますので、当サイトでいう草野球はあくまでお手軽に初心者から経験者まで楽しめる軟式野球ということにしておきます。
軟式球には現在大きさ重さでA号・B号・C号・D号・H号の5種類が存在するのですが、草野球で使うのはほぼ一般用(大人用)で中が空洞のA号(H号も一般だがこちらは中が空洞でない)になります。
一応A号球の規定を書いておくと、大きさが直径71.5-72.5mm、重さが134.2-137.8g、150cmの高さから大理石板に落とした時の反発(跳ね返る高さ)が80.0-105.0cmとなっています。
反発にけっこう幅があるのは同じようにゴムで作ってもかなりバラつきが生じるんだと思います。
メーカーで作ったけどこの規定に合格しなかった製品はスリ検ボールとしてメーカーのマークを削られて安売りで売っていたりします。試合じゃなくて練習で使うだけならスリ検ボールは安くてお得です。
2006年に軟式球は劇的なモデルチェンジ(笑)をして、それまでゴルフボールのようにディンプルがいっぱいだった物から現在のデザインになりボール自体も以前より硬くなり(死球は少し痛くなった)メーカーによれば飛距離もアップしたとのことです。
それまでのボールは柔らかかったため金属バットで打つとボールが変形して空気抵抗が増すため飛距離が出なかったそうですがそれが軽減されたと・・・確かに2005年まで使っていたボールの時代は草野球で130キロ以上のスピードボールを投げる投手がいればボールの中心をバットの中心で捉えなければポップフライやファールになってしまいまともに前にボールが飛ばなかったですね(笑)2006年以降は少し前から始まったビヨンドマックス等の複合バットの登場も相まって軟式野球でのそれまでの投高打低がかなり変化しました。
さて、この軟式野球の公認球を作っているメーカーですが以前は6社程有ったのですが2006年以降は次の4社に統合されました。
○ナガセケンコー株式会社 http://www.nagase-kenko.com/
シェアNo.1のケンコーボールの会社。大きな大会で使われたり関東地方の草野球チームはぼぼこれを使用していると思う。
○トップインターナショナル株式会社 http://www.top-ball.co.jp/index.html
昔は国際ボール呼ばれていたメーカー。最近はあまり見なくなったがネットでケンコーより安く買えたりするうえ金型が同じなのでお徳かも。
○ダイワマルエス株式会社 http://www.daiwa-maruesu.jp/
関西では比較的よく見るメーカー。ケンコーボールよりも若干大きい感じがするので両社のボールが混ざると投手が投げづらい。
○内外ゴム株式会社 http://www.naigai-rubber.co.jp/
こちらも関西のメーカー。金型がマルエスボールと同じ。
実は公認球といってもマーク以外もメーカーで微妙に違っていて2005年まで使っていたボールでは1社1社微妙に大きさや縫い目の形なんかが違っていて練習試合なんかで両チームから持ち寄ったボールが混ざってるとピッチャーをやっていてとても投げづらかったりしました。
現在の公認球はケンコーとトップが東京のメーカーで同じ金型で成型しており、マルエスとナイガイが兵庫のメーカーで同じ金型です。
つまり、試合の中でケンコーとトップが混ざっていてもさほど気にならないけどケンコーとマルエスが混ざっていると多くの投手は違和感を感じます。
草野球では練習試合や私設リーグの試合のときに対戦する両チームがボールを2球ずつ出し合うことが多いですが、それが違うメーカーのボールだと投手は指先の違和感が有ったり、変化球の切れが変わってしまうのでできるだけ同じ試合のボールは同じメーカーに揃えましょう。
実際に測ってみるとケンコーよりマルエスの方が0.5㎜くらい大きいのと、2社でボールの縫い目の一番細いところの幅が違います。
実はこの他にも軟式球にはディスカウントストアなんかで練習球という名目で売っている公認球製造の4社以外のボールがあります。
公認球がボールの表面にきれいな正三角形の模様が並んでいるのに対しこれらは六角だったり見た目でかなり違います(笑)
価格は公認球の半額くらいで売っているのでスリ検球と同じように練習用に購入して使う分には充分だと思います。
草野球を長年やっていてグローブやバットを気にする人は多いけれどボールを気にしている人は割りと少なく練習試合の試合球に非公認球の新球を出してくるチームさんもいたりするので、用具のコラムはまずはボールについて書きました。
草野球はプレーするだけでなく自分の用具に凝るのも楽しいですから皆さんも使っている用具について考えてみてくださいね。